
報恩寺は、明治28年に小山教順が浄土宗北海道開教事務補助員として任命され、北海道に渡ったことに始まります。小山教順は、小樽市の天上寺や札幌市の新善光寺に勤務し、岩見沢市の阿弥陀寺などの寺務を担当しました。
明治35年7月、現在の旭川市7条通6丁目に間口約7メートル、奥行約4.5メートル(約33平方メートル)の家屋を購入し、未認可ながら説教所を開設しました。当時の規則では、一市町村に一宗派一寺院と定められており、旭川市にはすでに善光寺がありました。しかし、檀家の増加(約80戸)に伴い、現在の所在地(当時の上川郡永山村字牛朱別)に996坪の土地を取得し、寺院を建立。「報恩寺」として正式に設立が許可されたのは明治43年8月25日です。
その後、大正2年8月に約40坪の本堂と約36坪の庫裡が建立され、昭和42年には新しい本堂と納骨堂が建てられました。平成5年には観音堂(みどり幼稚園小ホール)や客殿・庫裡が完成し、平成29年に「つきかげホール(新納骨堂)」を建立し、現在に至ります。
寺号 | 無量壽山 教順院 報恩寺 |
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創立 | 明治43年(1910)8月25日 |
開山 | 小山教順 上人 |
宗派 | 浄土宗 |
歴代住職
第一世 | 小山教順 上人(明治43年~大正14年) |
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兼務住職 | 本田浄巌 上人(大正14年~昭和12年) |
第二世 | 小山常教 上人(昭和12年~昭和13年) |
第三世 | 小山英眞 上人(昭和14年~昭和42年) |
第四世 | 小山英教 上人(昭和42年~平成3年) |
第五世(現住職) | 小山英明 (平成3年~) |
報恩寺と保育活動

報恩寺は、仏教の教えを基盤とした保育を目指し、昭和32年に「みどり幼稚園」を設立しました。この幼稚園は、浄土宗の精神を生かした保育を行う場として始まりました。昭和57年には学校法人化され、「学校法人旭川報恩学園みどり幼稚園」として、満3歳から6歳の子どもをお預かりしています。
さらに、平成27年度からは7歳から12歳を対象とした学童保育「みどりクラブ」を開設し、平成28年には0歳から2歳を対象とした小規模保育施設「さらな保育園」を設立しました。「さらな」は、サンスクリット語で「癒し」や「安らぎ」を意味しています。 これからも、報恩寺は0歳から12歳までの子どもたちをトータルにサポートすることを目指していきます。
子どもたちが笑顔で過ごせる場所をこれからも大切にしていきます。どうぞお気軽にお問い合わせください。
地域に開かれたお寺へ

報恩寺は地域との交流を大切にし、地域貢献活動を積極的に行っています。その一環として、つきかげホールで「おてら食堂ほうおんじ」を開催しています。これは、孤食(ひとりで食事をすること)が増える現代において、子どもも大人も気軽に集まり、共に食事を楽しむ場を提供する取り組みです。報恩寺は、地域の方々が安心して集える場所としての役割を果たし続けています。
(現在は毎月の開催はしておりませんが、不定期にお料理のテイクアウトを行っております。)

他にも、本堂でのミニコンサートなど、地域の方が気軽にお寺に立ち寄ることができるイベントも開催しております。